AMS の Notice (December, 1999, p. 1438) に広告が出てますが、IAS/Park City の proceedings がようやく刊行されるようです。 2000年の二月刊行となってますね。 基本的に大学院初年級を対象とした入門から応用までという講義の講義録で、内容は
しばらく前から話題にはのぼっていたけど、どうも
全然関係ないけど、Eastwood が同じ Notice で BGG resolution の話を書いてます。 (ペンローズ変換の話なのか? まだ読んでない (^^;;;)
[Mon Dec 20 19:45:41 JST 1999]
数学セミナー、2000年の1月号で宇澤さんが
ちょっと旧聞になりますが、AMS の Bulletin (October) では Kirillov が 66 ページかけて orbit method の歴史(?)と現在、将来への展望を書いてます。
[Mon Dec 20 19:25:49 JST 1999]
有名な話なのかもしれないけど、 シャープのノートパソコンのメビウス 。 あれのロゴマークってメビウスの帯なんかと思ってたら違うんですよね。
東芝とシャープを間違えてた (^^;;; 東芝はダイナブックですよね。
日本評論社「はじめよう数学」シリーズの予告で「置換の話」は「チカンの話」のミスプリらしい。
そういえば、名古屋のOさんも古典群(?)の表現についての本を執筆中との情報を得ました。
どちらも面白そうで、これから楽しみ。
[Tue Dec 14 11:13:19 JST 1999]
村上信吾先生がお亡くなりになったそうです。ご冥福を祈ります。
数学に限らず、「先生」と名のつく職業についている人たちがどんどん優しくなっていくなかで、 「こわい」という雰囲気を持った数学者の一人であり続けておられたように思います。 妥協しない研究の姿勢と、しっかりした目を持っていないと、 「こわい」ではなく単なる偏屈爺(西山はかみさんから最近そう呼ばれています)になるだけで、 「こわい」数学者であることは非常に難しい。
独立行政法人化とは別に(?)、すでに国立大学の校費が大幅に削減されつつあるようで、 京都大学では来年度から校費は現在の2割程度になることが教授会で報告されたそうです。 もっとも大学全体としては今年度とほぼ同じ額が来るそうで、中央が各学部への配分を「効率的かつ弾力的に」行なうらしい。 ま、要するに「役に立たない」部署にはお金を回さないということですね。
で、校費を獲得するにも科研費のような申請書を書かねばならなくなるような気がします。 要するに、独立行政法人化に向けて肩慣らししろと言うことらしく、肩叩きならぬ、尻叩きにあっているわけ。 前門の虎(=独立行政法人化)、後門の狼(=定員削減)とか思ってたら、
このようなことが続けば、科研費の申請書の次は校費の申請をして、研究報告を作成し、 さらにわけのわからん学術情報センターへの登録資料を作成し、 自己点検評価とその報告書を書き... に加えて、法人化されると学内の清掃とかトイレ掃除にも(経費節減で?)駆り出されたりするのでしょうね。
文部省はちゃっかり予算配分における優位を確立し(しかも科研費では外郭団体の学術振興会という隠れ蓑を着て)、 さらに校費配分で役に立たない、思い通りにならない部署を押し潰せるようになりました。 このような一極集中で何か良い研究が生まれるのでしょうか? それ以上に、良い教育が果たしてできるのでしょうか?
まったく
[Mon Oct 18 12:27:02 JST 1999]
恥ずかしい話ですが、Kostant-関口対応によって巾零軌道の閉包関係が保存されることを Barbasch と Sepanski が証明したというのをようやく昨日知りました (^^;;; (D. Barbasch and M. R. Sepanski, Proc. Amer. Math. Soc. {\bf 126} (1998), no.~1, 311--317) 証明は Vergne (Kronheimer?) と同様のことをやるようです。 古典型の場合には太田さんの結果と Djokovi\'{c} の結果を比較すれば確かめられるので、今回真に新しい部分は例外型の場合になりますが、統一的な証明ができたという意味でも画期的でしょう。
[Fri Oct 15 12:04:49 JST 1999]
長いことサボりましたが、身辺多忙、落ち込み気味の毎日です。
久保田さんの本が牧野書店から出版予定のようです。この本屋さん時々いい本を出しますね。(時々は失礼か)
以下、野代仁子「非行を叱る」文春新書よりの引用
相談室にやって来る最近の親たちは、だれもが解決を急ぎたがる傾向にある。そして答えを求めすぎる。
子供がなぜこうなったのか、どこで問題が生じてきたのか、どこがどう違ってきたのかをしっかり見つめ直すには、時間がかかるということを忘れてはならない。
ただいま前期のテストの採点の真っ最中(全部で400枚以上!)ですが、学生の感想欄には「定理の証明はなくて良いから、演習を」「答えをプリントで配ってください」「黒板で問題を解かせる必要はない(時間の無駄)」といった意見が並ぶ。 この学生たちが親になって、自分の子供をどう育てていこうとするのか、興味があると共にちょっぴり日本の将来への不安を抱きます。
[Wed Oct 13 17:28:40 JST 1999]
さっき雑誌室で何気なく見てたら、Inventiones に Casian と Stanton の大論文(78ページ!)が出てるのを発見しました。
無限次元表現を使って有限のコホモロジーの計算をどう行なうかが興味深い点ですが、 主系列表現への intertwiners を持ってくる(これは有限次元)ようです。 しかし西山にはちょっと読めないかも(78ページもあるしなー)。
[Tue Sep 7 12:53:32 JST 1999]
RH [Wed Sep 1 11:06:13 JST 1999]
室さん@岐阜大に聞いて知ったのですが、昨年度証明したという
西山も個人的に報告書を受け取っていたのですが、つい内容を見ないでほったらかしてありました。 室さん、感謝。
[Mon Aug 23 12:55:37 JST 1999]
黒山人重さん@ゼータ研究所の初の論文が近々出版されるそうです。
おめでとうございます。(^^;;;
そうそう、初の(?)単行本も近々出版されるらしいですね。
[Fri Aug 20 16:48:26 JST 1999]
脇本さんの本(「現代数学の展開」)が出てましたね。すごい厚さで、力の入れようが分かります。 最後の展望のところも
「数学のたのしみ」は次号が岩澤先生の特集らしい。なかなかいい企画で楽しみ。 こうなると
[Thu Aug 12 18:39:29 JST 1999]
極小表現 [Thu Aug 12 18:44:02 JST 1999]
ゼータの本が出ましたね。内容はこれまでに発表されたものをまとめたもののようですけど。
本といえば、川中先生に勧められて買ったのですが、広田良吾著「差分学入門」(培風館)がめっぽう面白いです。 といっても例によって数学の部分は読んでないんですが、例えば、14ページ。
[Mon Jun 28 19:42:02 JST 1999]
京都大学総合人間学部の数理基礎論講座で近々助教授二名の公募があります。
詳しくは掲示等を見ていただくか、あるいは西山までお問い合わせ下さい。
(西山は人事委員でも審査するわけでもありません、念のため)
[Tue Jun 22 10:51:29 JST 1999]
代数群関係の国際集会が2年後くらいに開催されるかも知れないそうです。
たぶん面白いものになるだろうと思うので、今から楽しみ。
[Wed Jun 16 16:23:40 JST 1999]
リストラして、経費を切り詰めて、無駄な活動をやめ、単に生き延びるだけ、 っていうのは本当にやるせない。 遊びも余裕もなくなるのだから、今度危機に遭遇すると倒れるしかない。 なんか違うなー、と思います。タイガースの快進撃で、「リストラしなくても、トップを変えると生き残れる」とコメントした人がいましたが、その方がいいなぁ。
さっき生協で「微積分と集合/そのまま使える答えの書き方」(飯高茂監修/講談社刊)というのをパラパラと立ち読みしてきました。 タイトルは何となくキワモノっぽいですが、結構まじめな学習書といえるでしょう。 面白いのは、 飯高さんが監修者になってますが、どうやら
数学の先生方が暗黙のうちに使う分からない記号群とか、論理(命題の否定とか)、写像の言葉などが要領よくまとめられています。 「行間を読む」のではなく「行間が省略できる」というのがうたい文句でした。
学力の問題もさる事ながら、現代のマニュアル人間化された学生にはこのような本が必要かもしれません。
数学科の新入生には福音となるかも?
[Fri May 28 11:57:30 JST 1999]
科研費の決定通知が連休前にやってきたようです。おかげさまで西山も当確しました。 で、F先生からおもしろいこと聞いたんですが、トポロジーの人で科研費を10万円しか交付されなかった人がいるとのこと。 なんか少額だなー、と思いきやそれもそのはず、
表現論の方の個々の科研費の採択状況は分かりませんが、とりあえず集会などで使われる経費は大丈夫みたい。 次の科研費が通ったそうです。
「基盤研究A(1)」(研究代表者:東京女子大、宮地晶彦氏)[Fri Apr 30 18:58:06 JST 1999]
平成11年度(1410万円), 平成12年度(1260万円)
その後の情報では、阪大、神戸大学などで科研費の採択が激減したとか。(でも科学新聞を見たらそうでもなかったですね) かく言う総合人間学部の数学でも新規採択については惨敗でした。 来年もこの調子では教室の予算そのものにも影響がでてしまいそうです。
[Fri May 28 11:57:11 JST 1999]
たった今 Gian-Carlo Rota の訃報が飛込んできました。 ご冥福をお祈りしたいと思います。
情報には疎いのですが、たしか I. Segal (J. Funct. Anal. のエディタだった)、
M. Flato も昨年亡くなったと聞いています。
[Wed Apr 21 17:28:40 JST 1999]
上記 Segal は Irving E. Segal です。Graeme Segal ではありません
のでご注意下さい。 なお、J. Funct. Anal. 161(1999), p. 287 に短い記事が出ています。 それによると雑誌の創始者のうち二人が昨年亡くなったらしいです。
[Tue May 11 12:29:38 JST 1999]
新年度の講義が始まりました。新入生の講義の初回にだいたい「あなたは数学が好きですか?嫌いですか?/それはどのような理由によるのですか?」というアンケートを口頭でやってます。今年度は工学部の学生が担当なのですが、正確な数字は分かりませんが、30から40%が数学 は嫌い(中には大嫌いというやつもいた)という結果でした。これでも今年は「数学 が好きなやつが予想外に多いな」と感じたぐらいで、例年数学嫌いの子は大変多いですね。
理由はと言えば
教師に面と向かってこういうことが言えるのだからよほど嫌いなのでしょう。何 だか先が思いやられる (^^;;
ちなみに岡山●科大学では状況が異なるようで
学科の新入生の学力調査を昨日行いました.担当だった ので問題の作成や採点,集計を行ったのですが,アンケート (記名)で入れた設問のうち,数学が好きですか,についてということらしい(S氏による)。嫌い0%というのがいいですね。でした.学力調査は教科書の問いのような軽い問題が中心 ですが,予想以上によくできており,大学に入ってから退行 していると感じました.
- 好き 89%
- 嫌い 0%
- どちらともいえない 11%
「数学のたのしみ」最新号(ラプラシアンのやつ)に掲載されている江沢さんの新指導要領など教育全般に関わるコメントはとても説得力があり、共感できます。一読をお勧めします。
[Fri Apr 9 18:20:50 JST 1999]
情報に疎いもので知りませんでしたが、学情でも公募情報を公開しているようです。
http://nacwww.nacsis.ac.jp/
[Tue Apr 6 16:07:21 JST 1999]
数学のたのしみの5月号のタイトルは
長い間佐藤先生の名前が間違ったままになってました。ごめんなさい。武部さんのご指摘で気がつきました、武部さん、ありがとう。[Fri Aug 20 16:50:10 JST 1999]
1999年の日本数学会賞春季賞は
もうかなり前ですが、昨年末北大での集会の際、S先生より東京方面の私学の数学の教官がクビになった(数論関係だそうです)という話を聞きました。国立大学も独立法人化とか言ってるし、世の中はリストラの嵐。明日はわが身かも知れません。 京大の総合人間学部では込み入った事情もあるのですが、すでに5人程度の数学の教官が削減されています。
そこで、いざというときのためにチェックする URL:
冗談ではなく、独自の公募情報を集めて後悔しようかとも思っています。
Wed Mar 24 19:39:10 JST 1999
やっと「 Lie 群と Lie 環」の1・2が出ましたねー。これでめでたく 岩波講座現代数学の基礎 も完結したわけですね。担当編集者の方もほっとしていることでしょう。当初の〆切を過ぎた時点で、12月発行、2月発行と次々と予想を覆し、結局3月の発行になりました。これってトトカルチョでもやってるとおもしろかったかも(笑)
わがHPでも見通しの甘い予想を立てたりしました。(1998年6月当時)
大島・小林共著の岩波の二分冊はどうやら5月中に入稿されたようです。この二分冊はまとまって発行されることになったようで、表現論関係者には便利ですね。残っているのは数論の3と環論体論の2で、これもペアになって発行されるようです。(1998/6/12)
内容は今まで書かれた本とは比べようがないほど充実しています。 もっともページ数も600ページと充実していますが、
これから長い間標準的な教科書として読みつがれていくのではないかと思います。
Wed Mar 24 15:05:47 JST 1999
今岩波の HP を見たらなんと
大学入試の季節もそろそろ終りですが、今年もいろいろ考えさせられました。 特に前期入試では採点最中に高校の指導要領が発表になって議論のネタを提供していました。これについては数学セミナー最新号(4月号)の飯高さんの記事が大変簡潔に事実をまとめています。しかし二次方程式の解の公式だけでなく、無理数も追放されていたとは… 知らなかった。
一方週刊朝日 (3/26号)の記事では
(すごい命名ですねー)が記事になっています。 まったく最近はいろんなものが崩壊するなー。 記事では数学(と理科)を主な論点としていて、京大からも某U教授(U教授もたくさんいらっしゃいますが)がコメントしています。
この他最新のサンデー毎日(3/28?)でも広告の頁ですが、京大入試と京大院試の問題の関係について論じてあったりします (^^;;; (ウーム)。
Wed Mar 17 18:15:14 JST 1999
原田さんの
モンスター本
が岩波書店から出るそうです。ポケット版だと「ポケ○ン」ですねー。
Wed Mar 10 16:16:03 JST 1999
Last Update :