シンガポール
3週間ほどの間シンガポールを訪問していました。
シンガポール国立大学 には表現論関係の人たちが今は6人ほどいます。全所帯が100人ほどの規模なので、まぁ多い方なのではないでしょうか(応用数学も含んでますから)。名前をあげておくと
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Eng-Chye Tan : Howe との共著(本、論文)がありますが、現在の研究分野もそれらに近いようです。具体的には退化主系列の K-type の決定、関数環における最高ウェイトベクトルのなす部分環の構造の研究など。
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Cheng-Bo Zhu : テータ対応の研究。数論的ではなく、むしろ超函数論とか微分方程式のアプローチといえると思います。
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Soo-Teck Lee : 退化主系列の構造の決定。最新のものは GL(n, R) の極大放物型部分群からのユニタリ指標の誘導についての結果(preprint)。
もしかすると来年あたり来日するかも知れません。
以上三人は Yale 大学出身で Howe のお弟子さん。NUS では
Yale Mafia と呼ばれているらしい。
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Hung-Yean Loke : Goodman のお弟子さん。新進気鋭の若手数学者。
例外型の極小表現を用いたテータ対応
などの研究をしていて、
preprint も貰いました。
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Helmer Aslaksen : ??? 専門分野はあまり良く知らない。Tan や Zhu との共著もあります。
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Kian-Boon Tay : ??? Vogan のお弟子さんらしい。でも「彼は最近あまり数学をやっていない」と厳しいことを言われていた。私も気をつけなくっちゃ。
で、行ってみるとそこにはなんと
R. Goodman と Jian-Shu Li が居るじゃありませんか。
知らなかった(^^;;。
シンガポールでのんびり暮そうなんて考えていたんだけどこの二人を前にしてそのような甘い計画はもろくも崩れさったのであった。
で、毎日数学に明け暮れてました。特に J.-S. Li との会話は刺激的で、 彼の数学 は非常に視覚的であるという印象を受けました。
今年度は他にも4月には Howe, 5月には A. Paul そして12月には小林さんと訪問者も目白押し。
さらに来年度は Howe, Vogan, Sarnack, J.-S. Li などの人たちも 会議 のために来るとか。
表現論(の特殊な分野 (^^;;;)の一大拠点に成長しつつあるという印象を受けました。
そういや、柏原さんと神保さんを会議に呼んだんだけど断られたとぼやいてました。(^^;;;
[Wed Aug 4 17:20:25 JST 1999]